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April 2009

April 30, 2009

パン職人の仕事、バリスタの仕事

先日神宮前にオープンしたばかりの「パンとエスプレッソと」の取材。

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パン職人の仕事、バリスタの仕事に気持ちが向かっていく。
プロだから、おいしいのはあたりまえ、と思っている。
おいしさの向こう側にどんなひとがいて、どんなふうに
ものづくりをしているのか、いつも知りたいと思っている。

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わたしは、バリスタの仕事について何も知らずに、
「コーヒーを淹れるプロフェショナル」くらいにしか
思っていなかったことを反省した。
そしてバリスタの國友さんの仕事に感動した。

パニーニをつくるのも、料理をつくるのも、バリスタの仕事だった。
パン職人の櫻井さんは、今はなきミディアミディでパンを焼いていた。
パン職人がパンに集中できる幸せな環境が、ここにあった。
おいしいものが生まれないわけがない。

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パンとコーヒーというなんでもない日常の中の、
小さいけれど確かな幸せをつくる人たちのこと。
これから、書きます。


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April 29, 2009

こどもの日

こどもの日にはまだ数日あるけれど、甥のひなた君の顔を見に、実家へ。
彼は元気にすくすく育っていた。
こどもの笑顔は100%嘘がないところが、ほんとうに素敵だと思う。
笑いたくないけれど笑う、ということはないものね。

母が七五三の時のきものを出してくれた。
昔、母が祖母から譲り受けて着ていたものを染め替えて、当時7歳の
わたし用に仕立て直したもので、重量は大人のものと同じだから
こどもの体にはズシリと重かったことだろう。
ほどいて仕立てかえれば再び大人が着られるという、すばらしさ。
連休中の楽しみになりそう、とすっかり心はこどものようになる。

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鶴屋吉信の柏餅は道明寺で珍しい。

昔、実家にいた頃は、春になると桜餅を作った。
関東風のと関西風の道明寺粉のと、どちらも好きだけれど
餡は漉し餡、と決まっていた。

誰もがタフな世の中だけれど、こどもの頃の懐かしい話に
花が咲いたりして、一休みするひととき。
貴重な休日でありました。

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April 28, 2009

若手パン職人アルザス研修参加者募集

フランス国家認定の最優秀職人、ジョゼフ・ドルフェールさんが今年も日本の若手パン職人を対象に、アルザス研修を企画されました。
昨年は残念ながら定員に満たず中止となりましたが、今回は4ヶ月の短期間となっています。
日本フランスパン友の会、仁瓶さんより、お知らせをいただいたので、ここに掲載します。

目的 日本の若手パン職人養成 
募集 18歳~35歳(原則)の日本人17名(最小催行人員12名)
期間 2009年9月1日~12月18日
地域 フランスアルザス地方、ハグノー市(ストラスブールの北20km)
内容 フランス語研修 約200時間、見習い教育センターでの研修 約200時間、
   ブーランジュリー実地研修(17軒が協力)約160時間
宿泊 ハグノー市メゾンサンジェラール寮
研修協力
La Région Alsace(アルザス地方政府)
Lycée Professionnel et Centre de Formation d’apprentis “Andre Siégfried”(職業訓練校)
Le GREAT Nord Alsace(語学教師派遣)
La Federation de la Boulangerie Patisserie du Bas-Rhin(バ・ラン県パン菓子組合)
L’Association des amis du pain francais au Japon(日本フランスパン友の会)
   
詳細お問い合わせ、お申し込みは
近畿日本ツーリスト株式会社 中央法人旅行支店 担当の河さん、諏訪さんまで。
TEL :03-6658-1031   夜間 :03-6658-1030

仁瓶さんからのメッセージ
「研修をあと数日延泊すれば、世界的に有名なアルザスのクリスマスを
体験できます。秋から冬のアルザスは美味しい食材の宝庫。
パンの作り方だけでなく、パンを取り巻く食文化にも触れていただいて、
アルザスを丸ごとお持ち帰りください」

【過去の記事より、関連情報】

日本とフランスのパン職人の友好条約締結(2007@シェ・ピエール)

アルザスの食を愉しむ会(2007@VIRON)

ドルフェールさんのお店、アール・ドゥ・パン(新横浜)

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April 22, 2009

ル・プチメック東京、緑のプチメック。

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1998年に京都にオープンしたル・プチメックは赤をテーマカラーとし
フランス人を懐かしい気持ちにさせるビストロのような雰囲気で
たくさんの人たちを魅了してきました。

一昨年同じく京都にオープンした2号店は、黒を基調にしたシックで
モダンなパティスリーのような雰囲気で、パンが好きな人なら
知らない人はいない人気店です。

そして今週金曜日、東京は新宿三丁目、新宿マルイ本館1Fに
オープンするのは、ル・プチメック東京。

京都のふたつの店のミクスチャーだというから、赤と黒を足したら
何色になるの?と思ったら答えは緑でした。
緑のル・プチメックが今週末、新宿に誕生します。

街の景観、店舗の看板などの色に厳しい京都の町でお店を始めたとき、
赤という色が反対にあったため、最初は緑でスタートしたのだそうです。
今回は初心に返るという気持ちもあってのモスグリーン。

今日は新宿マルイ本館のプレオープンで、オーナーシェフの
西山さんのお話を伺ってきました。これから速報記事を書きます。

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エリック・ロメール『パリのランデブー』やジャック・タチ『トラフィック』のポスターは
西山さんの宝物。

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取材前に時間があったので、伊勢丹で開催中のフランス展を覗くと、
クピド!が出店していて、澤口さんがおいしそうなカスクルートを
販売していました。
その後新宿通りを歩いていたら、メゾンカイザーの木村さんにばったり。
なにやら楽しみな計画をたくさん抱えているようです。

ル・プチメックの西山さんも、クピド!の澤口さんも、そして
カイザーの木村さんも、みんな美味しいパンに携わる名プロデューサー。
そんな風に思いました。

日本のパンはもっともっと美味しくなる予感がします。


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April 20, 2009

贅沢な夏みかんのコンポート

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近くに住んでいるかたから、自家製の
夏みかんのマーマレードをいただいた。

苦味がなく、贅沢なオレンジのコンポート
といった味わい。
マーマレードはイギリスパンにとてもよく合う。

散歩のとき、生垣越しに柚子をもいでもらった
こともあるので、素材はお庭のものかと思いきや
別の家からのいただきものだという。
おいしい贈り物の連鎖。

この辺りは花が咲き、実がなり、鳥(最近は
なんといってもウグイス)が来るような庭木が多く、
犬の散歩のときにいつも楽しませてもらっている。

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April 15, 2009

えんツコ堂製パン。えんつこというその響き。

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2月頃、このブログでちょっと書いた
西荻窪の「えんツコ堂製パン」を取材。

店名の「えんツコ」は、この店を訪れるお客さま
からの質問ナンバーワンと思われる。

「えんつこ」とは、畑仕事などの際に、赤ちゃんを
入れておくバスケット、嬰児籠(えいじかご)が
訛って「えんつこ」になったようだ。

それじたいは見たことがなかったけれど、子供の頃
「えんつこ、もんつこ」といってよく遊んだと
岩手出身の奥さまから聞いた。

わらべ歌のような、おまじないのようなその言葉は、
昔話の「めでたし、めでたし」の代わりにもなるという。
「響きが好きなんです」と彼女は微笑む。

MORIOKAというその響きが ロシア語みたいだった
というユーミンの歌を思い出す。
そういえば昨日は、盛岡に行っている義父から
うれしい電話をもらった。

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閑話休題。

取材では、パン屋さんたちの日々のパンの愉しみについて
必ず聞くようにしている。
えんツコ堂でうかがったのは魚屋さんの話だった。
そこで買った美味しい魚介類で、アクアパッツァを作り
家族みんなでパンを浸して食べるという。
なんておいしそう、と思った帰り道、さっそくその魚屋さん
で、旬のぷっくりとした浅蜊を買いこみました。
えんつこ、もんつこ。

パンのお話はこれから記事にします。

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April 12, 2009

パンに季節を感じるとき

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いつものナンがいつもよりのびのびと感じられて、
薄いところも厚いところもひとつながりにおいしくて
何かいい勢いみたいなものを感じた。

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その帰りに立ち寄ったパン屋さんで、
いつも買う食パンをスライスしたら、
いつもより大きめの穴がいくつも現れた。

半透明の薄い膜。酵母の活動の跡。

それらの有機的なかたちにしばし見入ってしまう。
うららかな陽気に、酵母も活発になっているのかも。

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April 10, 2009

朝の駅で

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as leafの朝食用のパンが、ほぼ完成しました。

毎週、テストキッチンで
+something good
-something no good
を繰り返していました。

初夏の頃までには店頭に並ぶ予定です。

オフィスのデスクで、それとも公園のベンチで。
駅で買う朝食が、ちょっと楽しくなりますように。


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April 09, 2009

無事

父に続いて義父の手術も無事終了。

最近よく母とメールする。
病院や仕事先で、無事の連絡をするのに
携帯のメールはなんて便利なんだろう。
なんて今頃そんなこと、と笑われてしまいそうだけれど
携帯で普通にメールできるようになったのは、本当に
最近のことです。

朝、眩しくて目が覚めて、コーヒーを淹れて
パンを焼いて、日々が無事に過ぎていくことの
ありがたさに、あらためて感謝する日々です。

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April 08, 2009

春の朝のオリーブオイル

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豆頬髭犬たちを散歩させていると
自転車に乗った親子が「桜のトンネルだねぇ」と
うれしそうに話しながら走り去っていった。

走る犬たちの足元に起こる小さな桜吹雪
ならぬ桜飛沫(さくらしぶき)の様子も面白くて
ずいぶん走った。

最近また、パンにオリーブオイルをつけている。
生の野菜が食べられる季節は、パンにも
軽いオリーブオイルが合う。

トースターの調子がいまひとつで
ムラに焦げてしまったパンをちぎって
おいしいオリーブオイルを浸す。

カリっとしたところとモチっとしたところ
両方愉しめるからいいかな、と思いながら
ぼんやり朝のニュースを聴いていた。

春の真ん中みたいな日。

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April 05, 2009

日本の桜

桜が満開です。

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大きな公園は満員です。
進路変更して、住宅街へ。

誰もいないところで
静かに咲き乱れている
桜に、見惚れました。

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日本の桜を異国の地で
同じように咲かせることはできない。

逆も、また。

その国にはその国の風土があって
脈々と続いてきた文化があって。

最近よく、パンの話からそこに行きます。

先日取材させていただいたシェフとも
そんな話をしたところでした。

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April 04, 2009

とびっきりおいしいパンを食べよう!

エル・ア・ターブル誌5月号のパン特集に取材協力しました。

表紙に大きく「いま食べたい!最新のパン」
と思ったら、「パン」ではなくて「パリ」でした。

パンは第2特集。「とびっきりおいしいパンを食べよう!」

職人さんにきちっとスポットがあたっていて
いい感じの特集となっています。

新しい記事をUPしました。
こちらでもとびきりのパンを。

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April 03, 2009

鎧塚俊彦さんインタビュー

ミッドタウンのToshi Yoroizukaで
鎧塚俊彦さんにインタビュー。

パンの愉しみかた、パンに関わる印象的な出来事や、
幸せな記憶について聞き書きする企画で、
これでようやく8人目になりました。

彼らの言葉を文章にするときには、無心になります。
無心というか、無になるひとときです。

何より自分らしい仕事と思い、毎回楽しみに
取り組んでいます。
この活動を支えてくださる皆さまに、心から感謝。

楽しいといえば、本日のインタビュー後のお楽しみは
もちろん……

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Biscuit Coulant Chocolat"Framboise"
中からフランボワーズソースが流れ出る熱いショコラデザート。
ショコラとリュバーブのアイスとクレム・フランボワーズ添え。

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Choux Gorgonzola
チーズの好きな方に、シェフのお勧め。美しい。


鎧塚俊彦の世界

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April 02, 2009

麦兵衛

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かつてピッツァ職人だった彼は、カイザーさんのパンが好きだった。
そして彼はイタリアでもフランスでもない、日本のパン屋さんになったのです。

パン屋さんになるのに、決まった道などないのだと思います。
人それぞれの、いろいろなルート。それはとても、興味深い。

パン屋麦兵衛の記事をAll AboutでUPしました。

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April 01, 2009

A small,good thing

父が大動脈瘤の手術を受けた。

父のことは担当医にゆだねていたので
ずっとそばについている母のために
差し入れのお稲荷さんをつくって行った。
(パンじゃなかったけれど)
つくりながら、レイモンド・カーヴァーの
『ささやかだけれど、役にたつこと』を
思い出していた。

「何か召し上がらなくちゃいけませんよ」
とパン屋は言った。
「よかったら、あたしが焼いた温かい
ロールパンを食べて下さい。ちゃんと食べて、
頑張って生きていかなきゃならんのだから。
こんなときには、物を食べることです。
それはささやかなことですが、助けになります」

ICUで目覚めた父は母を見ると最初に
「お昼は食べた?」と聞いた。
さすがわたしの父。
それから彼は職場に何時までに電話するようにと
指示を出した。

執刀してくださった先生の爽やかな笑顔に
ありがとうございました、と頭を下げて
たった11文字で、それ以上何も
言葉が出なかったのだけれど
これ以上ないくらい感謝していた。

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