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December 2008

December 31, 2008

New Year's Eve

見通しが良い、ということで縁起物の
ハスは今年、as leafのお惣菜パンや
タルティーヌにもよく使いました。
好きだから、という理由は大切。

Diary812312

大晦日。
友人が来て、ひと足早くお祝いの席。
何をつくったかはこちらをどうぞ。

今年もさまざまなことがありました。
振り返れば、試練の年であったかもしれません。
どんなことも、ひとつひとつ積み重なっていく
必要な時間でありました。
失敗と反省、感謝と新しい気持ちで迎える朝。

わたしだからこそ、伝えられること。
迷ったときは原点に返り、続けていきたいと思います。

皆さまと、皆さまのご家族にとって、新しい年が
あかるく、健康で、楽しい年となりますように。

今年も一年間ありがとうございました。
よい年をお迎えください。

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December 29, 2008

シュトレンカンパーニュをシェア

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昨日、ナショナルデパートから届いたばかりの
大きなカンパーニュを友人とシェアした。

食べきりサイズのパンもいいけれど
大きなパンには大きなパンでしか出せない味がある。

わたしは、パン文化研究者の舟田詠子さんのところで
本格的なシュトレンを味わって以来、シュトレンというものは、
大勢でシェアするぶんには、2キロくらいの大きさのものが最高、
と思っている。なかなかそれを買う人も、よって、つくる人もいない
わけだけれど。

そんなことを思い出したのが、ナショナルデパートのシュトレンならぬ
シュトレンカンパーニュだった。重量は1キロほどだけれど、ユニーク!
シュトレンの中身、マジパンやフルーツが、大きなカンパーニュの中に
封じ込められているのだから。そこにはやはり、分け合う楽しみがあった。

さらに、もう一つの楽しみ。
パンには今年もかわいい絵本がついていた。
年に一度、クリスマスに制作されるオリジナル絵本。
秀島さんは以前、絵本について取材で、次のように話していた。

「食は個では成り立たず、母親からの授乳に始まる、
長い年月をかけて読み解く ”分け合う物語”なのだ
と思っています。人と人、自然から人、ケミカルから人。
タンパク質と酵素を媒体とした情報が、ものを食べることで
伝達されるのが純粋な”食”だとすれば、絵本はその目次の
ようなものかもしれません」

ほんとうに多才な職人さんだと思う。

今年は不況の影響で、「おうちクリスマス派」が多い、と
ニュースは報じていたけれど、大きなパンをシェアして
楽しんだひとも多かったに違いない。

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幸せをシェアするパン、ナショナルデパート

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December 28, 2008

友人が来た日

友人が来るので犬たちを洗った。
激しく色落ちしたので、二度洗い。
呆気にとられて、そして笑ってしまった。
それから、雑巾で床を磨いた。
仕事はまだ残っているけれど
年末の気持ちになる。

近くの広島焼き屋さんに行ってきて、今度は
ワインを飲みながらさまざまな話をする。
人と人の縁についてなど。

10年も前、気持ちよく晴れた5月の公園で
彼と彼女と犬たちと出会った。
その頃から、いろいろなことが始まり、
素晴らしいつながりができていった。
いまもおぼえている。
その後、駒沢のバワリーで今の仕事の
きっかけをもらったこと。
その数年後、また別のカフェで、
あたらしい肩書きをつけてもらったこと。
いつも足元には犬たちが寝そべっていた。

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ワインのつまみにと、夫がパンを薄く薄く
3ミリくらいにスライスしてお皿にのせる。
もうおなかが一杯、といいつつ、その薄さに
彼女もわたしも手を伸ばす。

シナモンリンゴ、イチジククルミ。
近くに行くと必ず寄る、コパンのパン。
いつもおいしくて、気にいっている。
職人の池田さんには、センスがある。

施工に携わったことでご縁ができたこの店の
建物も、実は評判がいい。
新しく店を持つ人たちに「あんなふうに」と
所望されることも少なくない。

でもそれだって、あの日、彼と彼女と犬たちと
出会わなかったら……と思うとしみじみと、
人と人の出会いについて感じいってしまう。

友人からもらったもの。
たくさんのつながり。もう8年も育てている。
彼とはこの世では二度と会えなくなってしまった。
だから彼女にふたりぶんまとめて話す。
いつも感謝している。心から。

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December 26, 2008

冬の蜂蜜トースト

朝の散歩中、垣根越しに呼びとめられて振り返ると、
庭の柚子を収穫している近所のご主人、犬の散歩友達でした。
The early bird catches the worm.

いただいた柚子はブリ大根に、残りはすべて蜂蜜に。
柚子皮を漬けて一日もすれば、柚子の香る冬の蜂蜜の出来上がり。
バタートーストにたっぷり染ませて、愉しみます。
冷える夜には、熱い紅茶に落とします。

写真は、バターも蜂蜜ものせる前の、裸のトースト。
最近とても気にいっている、薫々堂のパン・ド・ミです。

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December 25, 2008

今年のベストパン★グランプリ

ベストパン★2008が発表になりました。

グランプリを受賞したブレッド&サーカスは
わたしも、好きなパンがいろいろあります。

たとえば「デーツといちじくの甘めのパン」。

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このパンについては何度か書いていますが
今ここで素材や製法について説明しようとして
あれ?っと思った。

そして思い出したのが、おせんの言葉

豆の産地を知らなくても、
豆腐をこさえる職人さんの腕と人柄が信じられればいい

そういうことなのかもしれない。ここのパンは全部。
産地がどこだから、何が配合されているから、天然酵母だから、
おいしいと感じるわけじゃない。

名前は忘れてしまったけれど
お店に行ったときに、焼きたてで、まだ
ほんのりぬくもりのあった焼きこみ調理パンも
おいしかったな。
それは、通販では味わえないものでした。

おいしいパン屋さんの近くに住むひとは
それだけで人生、かなり得をしていると
思っていいかもしれません。

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December 23, 2008

クリスマスのパン屋さん

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パン屋さんで、クリスマスにバゲットの
予約をしているお客さまを見かけました。

スーパーマーケットのパン売り場には
いつになくたくさんの袋入りバゲットが並ぶ季節。
バゲットは日本全体ではまだ、ケーキと同じで
クリスマスに一番つくられて、売れていくもの
かもしれません。

先日取材したパン屋さんではクリスマス色の濃い、
パン菓子のコーナーがありました。
ドイツのシュトレン、フランスのブリオッシュノエル、
イタリアのパーネナターレなど、リボンをかけられた
いろいろな国の発酵菓子たち。
旅好き、あるいは研究者のいるパン屋さんではいつも
わたしたちは、小さな世界旅行を楽しめます。

こうしたお菓子は、クリスマスの朝だけではなくて
一日中のお菓子。ナッツの香ばしさや、フルーツの香りは
ワインやチーズにも寄り添ってくれるに違いありません。

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December 22, 2008

我喜歡的設計

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『新しい住まいの設計』誌の
我喜歡的設計(ウォ・シー・ホワン・ダ・シァ・ジー)
「私の好きなデザイン!」というコーナーに
我が家の脚立が載りました。

取材のとき、昔の話をしました。
昔、小さな雑貨店を営んでいたときのこと。
お店でラジオを聴きながらお客さんを待つときも
あの脚立に座っていたのでした。

あのとき、工場の大量生産品と、自分が扱う、
ひとつひとつ時間をかけてつくられるものの
違いをうまく伝えることができずに、店を諦めました。

時を経て、わたしが伝える対象はモノからタベモノに、
パンになりました。

相変わらず、安く、早く、簡単に、手間をかけず……
がよしとされる世の中ではありますが、わたしはあの時より
ものづくりのよさを語る言葉を持つようになったかもしれません。
諦めずに続けています。

新しい住まいの設計Web

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December 18, 2008

雨の日の取材と象の鼻

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昨日は遠方まで取材というのに
つめたい雨模様でした。
そんなとき、本気で専用車が欲しくなります。
パンを適切な状態で持ち帰れるし、車内はきっと
温かく、パンのいい香りで満ち満ちて。

でも雨の日の取材にもいいことがあります。
いつもよりほんのちょっとお客さんがすくなくて
店内にも厨房にもゆっくりした空気が流れているので
面白い話が伺えることが多いのです。

「おいしいパンの基準はいい匂い。
”クンクンクン、いい匂いがするぞ”ということで
鼻の長い象をイメージキャラクターにしました」
という薫々堂の店主、亀山裕子さんの口ぶりが
なんだかとてもかわいくて、温かくて、
だから再会を、とても楽しみに出かけたのでした。

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このお店には象の鼻、ではないけれど
長い長いパンがあります。一番長いのは50センチくらい!
フランス直輸入のヴィエノワパンで焼かれる長いパンには
チョコやチョリソが入っています。
ヴィエノワにクープを入れるのが大好き、というのは
シェフの亀山修二さん。

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お話を伺いながら、パンのいい匂いに包まれて
わたしは始終鼻を動かしていたかもしれません。

仕事場に戻った雨の夕方。自然光が足りず、撮影を諦めて
コーヒーを淹れ、ゆっくりパンをかじりました。

夜は久しぶりに"ashes and snow"
「象のお姫さまへ」で始まるコルベールの書簡小説を開きました。

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December 17, 2008

パン好き犬の白い眉

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“白眉”とは、中国の故事に由来する言葉で
“同じく優れたものの中で最も傑出しているもの”

パンを切っているとトコトコやってくる
我が家の豆頬髭犬たちは、女のこらしからぬ
立派な白い眉を持っていますが……

パンを手からあげるときは、
よほど注意しなくてはなりません。
よろこびのあまり、指先にまで食いつくことがあるからです。
愚かな飼い主のせいで、優れた犬への道は果てしないのです。

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December 16, 2008

モダンな白眉 

Diary812152

2003年の夏に、渋谷のVIRONを紹介する記事のなかで
ブラッスリーへの階段の壁にかかる写真のことに
すこしだけ触れました。
小麦農家やパン職人のモノクロの写真は、
その前を通るたびに、温かい気持ちになるのです。

その写真を撮ったパリ在住の写真家、兵庫達弥さんから
ご連絡をいただいて、記事を読んでくださったことを
知ったのは、いつのことだったでしょうか。

昨晩は、その兵庫さんの個展の内覧会に出かけ
ご本人にお会いすることができました。

セーヌ川のセガン島に1919年、当時もっともモダンな建築
として生まれたルノーの自動車工場は、70年後に閉鎖、
その後しばらく放置され、2004年、解体が始まります。
廃墟の寂しさ、と同時に新しい都市再生に向け、これから
また何かが生まれる気配、夜明け前の希望、のような
美しい光が、兵庫さんの写真のなかに記憶されていました。

わたしはまた、レトロドールの写真のときと同じように
その作品の中にどこか温かな視線を感じました。

Diary812151
夜のシャネルビルには兵庫さんの写真も映し出されています。

兵庫達弥写真展『モダンな白眉 パリ・セガン島』は
CHANEL GINZA NEXUS HALLにて、本日12月16日より、31日まで。
入場無料です。

わたしが好きなVIRONの写真は兵庫さんのサイトでも見られます。


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December 14, 2008

キャラメルアップルパンケーキ

Diary812141

日曜なのにウィークデイの習慣が身についていて、つい
早起きしてしまったので、薄暗いキッチンでいつもより時間をかけて
パンケーキを焼きました。今朝は、キャラメルリンゴなど添えて。

キャラメルリンゴは、フライパンにグラニュー糖を入れて
スライスしたリンゴを並べ、何度も返しながら色づけていきます。
最後にシナモンを一振り。

キャラメル味のフルーツは以前も紹介したことがありました。
そちらはもっと丁寧版。↓

バナナと無花果を使ったビタースウィートな朝食
パンと愉しむキャラメルフルーツ

雨模様の外が次第に明るくなるころ、音楽を聴きながら、
コーヒーを淹れて、いい香りに目を閉じていると、
なんでもない日なのに、素晴らしい日に思えてくる。

そんなとき、パン屋さんの朝は、こんな感じかもしれない
と思うのです。もちろん、もっと活気に満ちているに違いないけれど。

Diary812142


ブレッド&サーカスから連絡をいただきました。
冬のお取り寄せセット、抽選が終了したそうです。
当選されたかた、おめでとうございます。

*

さて、ベストパン★2008、投票は16日までです。
おひとりさま一回きり、2票まで(それ以外無効)です。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

ベストパン★2008 投票フォーム

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December 12, 2008

心の中で歌う

Diary81207

ことしは、犬たちのイタズラが心配なので、彼女たちが来れない場所に
クリスマスツリーを飾りました。

先日、京都の店に頼んでいたものが届いて、(パンではないのですが)
包みをひらきながら口ずさんでいた歌は、Michel Franksの”Chrismas in Kyoto”。
クリスマスインキヨロ、と聴こえます。
ちなみに、「キラクリサワー」と聴こえるのは「アキラクロサワ」。
おもしろくて気にいって、散歩中もそればかり心に響かせていたのです。

が、ここ数日はそれがBob Marleyの”One love”に変わりました。

Let's get together and feel all right.

そこだけ繰り返し。壊れたレコードみたいに、心の中で。
これはONE OVEN ONE TABLE & ONE LOVEをテーマにパンを焼いている
ameen's ovenのミシマさんに教えてもらったのです。

鼻歌を歌いながら、考えます。
一つの窯からつくられるパンを、一つのテーブルで分け合うひとときについて、
そして、そういうひとときを知っている人たちのことを。
わたしひとりでは、ぜんぜん追いつかないけれど、たとえ時間をかけてでも、
これからもっと書いていきたいと思うのです。ほんとうに大切、と思うことについて。

心の中で響く歌みたいに、何度も何度も。

さて、メールマガジンでは先にお伝えしていましたが、
冬のパンのお取り寄せ、いよいよ第3弾、あの素敵なブレッド&サーカスの
限定お取り寄せセットをご紹介します。
お申し込みは明日のお昼から24時間限りです。

ブレッド&サーカスのお取り寄せ

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December 11, 2008

もうすぐクリスマス、シュトレンの季節。

Diary81208


毎日のように降り続けていた欅の葉が、小降りになった
と思っていたら、テーブルに映るすっかり裸の木々。

クリスマスが近づくこの季節、今年もすでに何種類か
シュトレンを食べています。

アンデルセンのショコラーデはクランベリーやアプリコット
の入ったココア生地。かわいいニッセ(赤い小人)の
ギフトバックに入れると、ちょっとしたプレゼントになります。
父の職場のパーティのために注文したら、皆さんに好評だったようです。

クピド!のシュトレンは「ソーテルヌのなかでも濃厚な
オレンジのハチミツの香りを思わせるシャトー・ド・セギュールに
漬け込んだレーズン、オレンジピール……」その説明にうっとり。
貴腐ワイン、ソーテルヌやシャンパンと、とても合うそうです。
甘いお酒と泡の飲みものが得意でないわたしですが、これはちょっと
試してみたい気持ち……!
ほのかなオレンジの香りのする、このシュトレンは
来週あたりからオンラインショップで買えるそうです。

今はこちら「クピド!冬のお取り寄せセット」

シュトレンとは? 「ドイツのクリスマスとシュトレン」

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December 07, 2008

朝食のテーブル、赤い実のゼリー

Diary81206

最近の朝食のテーブルから、
食パンやバゲットのトーストの友だち、
レッドカラントゼリー。

果実味たっぷりのプリザーヴもいいけれど
トロンとなめらかなゼリー状のジャムを
トーストにつけるのが大好きなのです。

昔、マーマレードジェリーというのがあって
オレンジ色のビタースイートなそれを
たいそう気にいって買っていたのですが
最近ずっと見ていないから、輸入じたい
されていないのかも。

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December 04, 2008

フルーツのパン、至福のひととき

Diary81202


ドライフルーツがぎっしりと詰まったパンを
ちょっと温めて、つめたいバターのをのせて食べる。

最近気にいっている、ちょっと危険、
だけれど至福、のひとときです。


ベストパン★2008の投票が始まっています。
皆さまのお気に入り、ぜひ、教えてください。

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December 03, 2008

『毎日食べたいごちそうパン料理』

Diary81203

日本パンコーディネーター協会の稲垣智子さんと
更家友美さんのパン料理の本が発売になり、
All Aboutのコーナーでご紹介させていただきました。

いまの日本、さまざまなパンがあって
楽しみ方もいろいろです。

美味しいお店をあちこち食べ歩きするのが大好きな人もいれば
家庭製パンで、素材や製法を職人さながらに究める人もいる。
そして、焼きあがっているパンにひとつふたつ自分の手を加えて
食べる人がいる。

どの人たちも、おいしいパンが好きで、追求あるいは追究している。
その先にあるものは、おいしさが人それぞれであるように、一つでは
ないかもしれません。

でも、おいしいパンは、生きもの(酵母や素材であっても人であっても)
を思いやる感性と、機械ではなくて人の五感の働き、それらを駆使して
向き合う時間があって、生まれてくるものだと思います。

そういう本当のパンを楽しむ人たちが、増えています。

家庭製パンで、素材や製法を職人さながらに究めたい人は
高橋雅子さんの「ゆっくり発酵」シリーズがおすすめです。

『毎日食べたいごちそうパン料理』
『ゆっくり発酵 バゲット&リュスティック』

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